はじめてのポイントクレカ

ポイントサイト経由クレカ作成で陥りがちな「失敗パターン」と確実な対策

ポイントサイトを利用してクレジットカードを作成すると、多くのポイントを獲得できる機会があります。これは、通常の申し込みにはない大きなメリットです。しかし、手順を誤ったり、事前に確認すべき点を怠ったりすると、期待していたポイントが得られなかったり、思わぬ不利益を被ったりすることがあります。

このコラムでは、ポイントサイト経由でのクレジットカード作成において、多くの人が陥りがちな「失敗パターン」とその対策について詳しく解説します。これからポイントサイトでクレジットカードを作成しようとお考えの方は、ぜひ最後までお読みいただき、安心して手続きを進めるための参考にしてください。

なぜポイントサイト経由がお得になるのか

まず、ポイントサイト経由でクレジットカードを作成すると、なぜ高額なポイントが得られるのか、その仕組みを簡単に説明します。

ポイントサイトは、私たちユーザーと、商品やサービスを提供したい企業（今回の場合はクレジットカード会社）を繋ぐ広告媒体のような役割を担っています。クレジットカード会社は、新規会員を獲得するために広告費をポイントサイトに支払います。ポイントサイトは、その広告費の一部を、ポイントという形でユーザーに還元することで集客を図っています。

つまり、ポイントサイト経由での申し込みは、クレジットカード会社が広告費を支払う「広告成果」とみなされ、その謝礼としてポイントが還元される仕組みです。この仕組みにより、ユーザーはカード会社が提供する特典（例：入会キャンペーン）とは別に、ポイントサイト独自のポイントを獲得できるため、二重にお得になるケースが多いのです。

多くの人が陥る「失敗パターン」と対策

ポイントサイト経由でのクレジットカード作成において、よく見られる失敗パターンはいくつか存在します。ここでは、主な失敗パターンを原因別に分類し、それぞれの対策について解説します。

パターン1：ポイントが獲得できない

最も残念な失敗は、申し込みを完了したにも関わらず、ポイントが付与されないケースです。これには様々な原因が考えられます。

• 考えられる原因:

  • ポイント獲得条件・却下条件の見落とし: 最も多い原因の一つです。例えば、「カード発行」が条件と思いきや、「カード発行後の〇〇円利用」や「特定サービスの契約」が条件だった、あるいは「過去に同一カードを発行したことがある」など、却下条件に該当していた、といったケースです。
  • ポイントサイトからの遷移の問題: ポイントサイト上のリンクをクリックした後、別のサイトを閲覧したり、時間を開けすぎたり、ブラウザの設定（Cookieが無効になっているなど）により、ポイントサイト経由での申し込みと正しく認識されなかった。
  • 申し込み情報の不備・虚偽: 申し込みフォームへの入力情報に間違いがあったり、事実と異なる内容を記載したりした場合、正常な申し込みとみなされず、ポイント付与の対象外となることがあります。
  • ポイントサイト側のシステムエラー: まれに、ポイントサイト側のシステムに一時的な不具合が発生し、正しく成果が捕捉されないことがあります。
  • 成果承認待ちの状態: 申し込み後、カード発行や利用条件の達成を経て、ポイントが付与されるまでには一定の時間がかかります。まだ承認期間中であるのに、「ポイントが付かない」と早合点しているケースもあります。

• 対策:

  • 案件詳細の徹底確認: 申し込みに進む前に、ポイントサイトに掲載されている「ポイント獲得条件」「却下条件」「注意事項」を隅々まで熟読してください。不明な点は、ポイントサイトのサポートに問い合わせることも検討しましょう。
  • ブラウザ設定の確認とCookieのクリア: 申し込み手続きを開始する前に、利用するブラウザのCookieが有効になっていることを確認し、可能であれば一度Cookieをクリアしてから、ポイントサイトのリンクをクリックすることをお勧めします。また、申し込み完了まで他のサイトを閲覧しないようにしましょう。
  • 正しい手順での申し込み: 必ずポイントサイトの掲載ページにある専用リンクから申し込みを開始し、そのまま中断せず手続きを完了させてください。
  • 申し込み情報の正確な入力: 氏名、住所、電話番号、勤務先などの情報は、正確かつ正直に入力してください。
  • 成果承認までの期間を待つ: ポイントサイトの案件詳細ページには、ポイント付与までの目安期間が記載されています。その期間が経過するまで、気長に待つことも重要です。

パターン2：クレジットカードの審査に通らない

ポイントサイト経由で申し込んだからといって、クレジットカードの審査が甘くなることはありません。カード会社独自の審査基準に基づき、通常の申し込みと同様の審査が行われます。

• 考えられる原因:

  • 短期間での多重申し込み: クレジットカードやローンの申し込み情報は、信用情報機関に記録されます。短期間に複数のカードに申し込むと、「お金に困っているのではないか」と判断され、審査に通りにくくなる可能性が高まります（多重申し込み）。一般的に、1ヶ月以内に3件以上の申し込みは多重申し込みとみなされるリスクがあるとされています。
  • 信用情報に問題がある: 過去にクレジットカードや公共料金、スマートフォンの分割払いなどで延滞や滞納があった場合、その情報が信用情報機関に記録されており、審査に影響します。
  • 申し込み情報に虚偽や不備がある: パターン1と同様に、虚偽の情報は審査落ちの原因となります。不備があった場合は、確認のために時間がかかったり、再提出を求められたりすることがあります。
  • 返済能力の不足: 収入が安定していない、あるいは借入が多いなど、カード会社が返済能力に懸念を持った場合、審査に通らないことがあります。

• 対策:

  • 申し込みのペースを調整する: 短期間に複数のカードに申し込むのは避け、計画的に1枚ずつ申し込むようにしましょう。申し込み履歴は半年程度残るとされています。
  • 自身の信用情報を確認する: 不安がある場合は、信用情報機関（CIC、JICC、KSCなど）に情報開示請求を行い、自身の信用情報を確認することができます。
  • 正確な情報で申し込む: 申し込み情報は正確に入力し、虚偽の記載は絶対にしないでください。
  • 自身の経済状況を把握する: 自身の収入や支出、既存の借入状況を正確に把握し、無理のない範囲でカードを申し込むようにしましょう。

ポイントサイト経由で申し込んだこと自体が、クレジットカードの審査に直接的な悪影響を与えることは基本的にありません。審査はあくまで申し込み者個人の信用力に基づいて行われます。

パターン3：カード発行後の条件を満たせない

ポイント獲得の条件が「カード発行＋利用金額達成」である場合に起こりやすい失敗です。

• 考えられる原因:

  • 利用期間の見落とし: 「カード発行月の翌月末までに〇〇円利用」など、利用期間が厳密に定められていることがあります。期間を過ぎてから利用しても条件達成になりません。
  • 対象外の利用の見落とし: 利用金額のカウント対象外となる支払いがある場合があります。例えば、年会費、キャッシング利用分、リボ・分割払いの手数料、EdyやSuicaなどへのチャージ、公共料金や税金の一部などが対象外となることがあります。
  • 金額の計算間違い: 条件額ギリギリを狙った結果、計算を間違えてわずかに足りなかった、といったケースです。

• 対策:

  • 利用条件の詳細をメモする: カードが届いたら、ポイントサイトに記載されていた利用期間、金額、対象外となる利用について再度確認し、確実に把握しておきましょう。可能であれば、リマインダー設定などを行うと忘れにくいです。
  • 対象外の利用を確認する: ポイントサイトの案件詳細や、カード会社公式サイトのQ&Aなどで、何が利用金額としてカウントされるかを確認してください。
  • 余裕を持った利用を心がける: 条件額よりも少し多めに利用することで、計算間違いや対象外利用による未達を防ぐことができます。

パターン4：想定外の費用が発生する

ポイント獲得に目が行き過ぎて、クレジットカード自体の条件確認を怠った場合に起こりやすい失敗です。

• 考えられる原因:

  • 年会費の見落とし: 「初年度年会費無料」でも、2年目以降は年会費が発生するカードがあります。ポイント獲得後にすぐ解約するつもりでいたが、うっかり継続してしまい年会費が引き落とされた、といったケースです。
  • キャッシング枠の設定: 申し込み時にキャッシング枠を希望した、あるいは自動的に設定されたが、利用しないにも関わらず設定されたままである。キャッシング枠の有無自体が直接費用に繋がるわけではありませんが、借入可能額として計上されるため、他のローン審査などに影響を与える可能性があります。また、安易なキャッシング利用は金利負担に繋がります。
  • リボ払い設定: 意図せずリボ払い設定になっていた、あるいはリボ払い専用カードだった、といったケースです。リボ払いは手数料が高く、支払いが長期化しやすい傾向があります。
  • 家族カードやETCカードの同時申し込み: 家族カードやETCカードにも年会費がかかる場合があります。必要ないにも関わらず、ポイント目的で安易に申し込んでしまった場合、不要な費用が発生します。

• 対策:

  • クレジットカード自体の条件を確認する: 年会費（2年目以降も含む）、付帯サービス、国際ブランド、支払い方法（リボ払い専用かなど）といった、クレジットカードそのものの条件をポイントサイトの情報だけでなく、カード会社の公式サイトでも確認しましょう。
  • 年会費無料の条件を確認する: 「年に1回以上の利用で翌年度無料」など、年会費無料の条件がある場合は、その条件を把握し、達成可能か検討しましょう。
  • キャッシング枠は不要なら「0円」で申し込む: 必要なければ、申し込み時にキャッシング枠を「0円」で希望しましょう。
  • 支払い方法を確認する: 申し込み時に「1回払い」が初期設定になっているか確認し、リボ払いを希望しない場合は必ず1回払いを選択してください。リボ払い専用カードでないかどうかも確認しましょう。
  • 必要な付帯サービスのみ申し込む: 家族カードやETCカードは、本当に必要か検討してから申し込んでください。

失敗しないためのチェックリストとまとめ

ここまで解説した失敗パターンを踏まえ、ポイントサイト経由でクレジットカードを作成する際に、失敗しないための重要なポイントをチェックリストとしてまとめます。申し込み前に、ぜひ以下の点を確認してください。

• 案件選びの段階
  • [ ] ポイント獲得条件を正確に理解しているか？（発行だけか、利用が必要かなど）
  • [ ] 却下条件に自分が該当しないか？（過去のカード利用歴、申し込み情報など）
  • [ ] 利用金額条件がある場合、期間と対象となる利用方法を確認したか？
  • [ ] クレジットカード自体の年会費（初年度・2年目以降）を確認したか？
  • [ ] 年会費無料の条件がある場合、その条件を確認したか？
  • [ ] リボ払い専用カードではないか確認したか？
  • [ ] 必要な付帯サービス（家族カード、ETCカードなど）以外を申し込まないか確認したか？
  • [ ] ポイントサイトの案件詳細ページを保存またはスクリーンショットで記録したか？（後で条件を確認するため）
• 申し込み手続きの段階
  • [ ] ブラウザのCookieが有効になっているか確認したか？
  • [ ] ポイントサイトの専用リンクから申し込みを開始したか？
  • [ ] 申し込み完了まで他のサイトを閲覧していないか？
  • [ ] 申し込みフォームに正確な情報を入力したか？（特に氏名、住所、連絡先、生年月日、勤務先など）
  • [ ] 入力内容に間違いがないか、最終確認を行ったか？
  • [ ] キャッシング枠は不要なら「0円」で希望したか？
  • [ ] 支払い方法は「1回払い」を選択したか？
  • [ ] 申し込み完了画面などをスクリーンショットで保存したか？
• カード発行後の段階
  • [ ] カードが届いたら、再度ポイント獲得条件（特に利用期間・金額）を確認したか？
  • [ ] 利用条件がある場合、期間内に確実に達成できる計画を立てたか？
  • [ ] 翌年度以降の年会費条件を確認し、不要なら解約時期を把握したか？
  • [ ] 定期的にカード利用状況を確認し、不正利用などがないかチェックする習慣をつけるか？

これらの点に注意し、計画的に手続きを進めることで、ポイントサイト経由でのクレジットカード作成を成功させ、お得に活用することができるでしょう。もし、申し込みやポイント付与に関して不明な点が生じた場合は、まずは利用したポイントサイトのサポートに問い合わせてみてください。

賢くポイントを獲得し、クレジットカードを上手に利用するための一助となれば幸いです。