はじめてのポイントクレカ

ポイントサイト経由クレジットカード作成:ポイント獲得目標達成後の『カードのその後』で見落としがちな注意点

Tags: クレジットカード, ポイントサイト, カード管理, 年会費, 利用実績, ポイント獲得後

ポイント獲得はゴールではない:カードとの長い付き合いの始まり

ポイントサイト経由でのクレジットカード作成案件は、魅力的な高額ポイントが得られるため、多くの方が利用されています。無事に申し込み、審査に通過し、利用条件を満たしてポイントを獲得できた際は、大きな達成感があることと思います。しかし、そのポイント獲得は、クレジットカードとの関係における一つの通過点に過ぎません。

多くのポイントサイト案件では、ポイント獲得条件として「カード発行」に加え、「発行後の一定期間内に〇万円以上の利用」といった利用条件が設定されています。これらの条件をクリアするためにカードを利用された後、「目的のポイントは得られたので、もうこのカードは使わない」と考えられている方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、クレジットカードは一度発行すると、ご自身で手続きを行わない限り保有し続けることになります。ポイント獲得という短期的な目標を達成した後も、そのカードと適切に付き合っていくことが重要です。この後のカードの管理や利用方法によっては、見落としがちなデメリットやリスクが生じる可能性も存在します。

この記事では、ポイントサイト経由でクレジットカードを作成し、無事ポイントを獲得された後の「カードのその後」に焦点を当て、特に注意すべき点や、カードを「使わない」という選択肢に伴うデメリットについて解説します。

ポイント獲得後にカードを「使わない」ことによる見落としがちなデメリット

ポイントサイト経由のクレジットカード作成の主な目的が高額ポイントである場合、ポイント獲得後はそのカードを利用する機会が減る、あるいは全く使わなくなる、ということもあるかと思います。しかし、カードを使わない状態が続くことによって、いくつか見落としがちなデメリットやリスクが発生する可能性があります。

年会費の発生

多くのポイントサイト案件で取り扱われるクレジットカードは、初年度の年会費が無料である場合が一般的です。しかし、2年目以降は年会費が発生するカードも少なくありません。ポイント獲得後にカードを全く使わずに放置していると、翌年度に年会費が自動的に引き落とされてしまい、「ポイントは得られたけれど、結局年会費で相殺されてしまった」ということになりかねません。

年会費の条件はカードによって様々です。「永年無料」のカードであればこの心配はありませんが、「年に1回以上の利用で翌年度無料」といった条件付きの無料や、利用額にかかわらず年会費が発生するカードもあります。ポイント獲得後にカードの利用を止める場合は、特に年会費条件を改めて確認することが非常に重要です。

利用実績が積まれないことによる影響

クレジットカードの利用実績(クレヒス:クレジットヒストリー)は、将来的に新たなクレジットカードやローンの審査を受ける際に参照される信用情報の一部となります。定期的にカードを利用し、適切に返済を行うことは、良好な利用実績を積み重ねることにつながります。

ポイント獲得後にそのカードを全く利用しない場合、そのカードに関する利用実績は積み上がりません。これは信用情報に直接的に悪影響を与えるものではありませんが、将来的に同じカード会社でより上位のカードへの切り替えを希望する場合や、別のカード会社で審査を受ける際に、利用実績が少ない、あるいは全くない状態よりも、ある程度の利用実績がある方が有利に働く場合があります。使わない状態が続くことは、「信用」という観点からは機会損失につながる可能性があると言えます。

不正利用のリスク

使っていないカードだからといって、不正利用のリスクがないわけではありません。カード情報が何らかの理由で漏洩した場合、使っていないカードでも不正利用される可能性はあります。利用していないカードの場合、普段から明細を確認する習慣がないため、不正利用に気づくのが遅れるリスクが高まります。不正利用に気づくのが遅れると、補償が受けられなくなる可能性もゼロではありません。

使わないカードであっても、オンライン明細などで定期的に利用状況を確認する習慣をつけ、不正利用の早期発見に努めることが大切です。

有効期限切れと更新

クレジットカードには有効期限があり、期限が近づくと新しいカードが発行されて郵送されます。ポイント獲得後に住所変更をしているにも関わらず、カード会社にその旨を通知していない場合、新しいカードが届かないといったトラブルにつながる可能性があります。また、長期にわたって全く利用されていないカードは、カード会社の判断で更新が見送られるケースも稀に存在します。

ポイントサイト側の規約違反リスク(短期間での解約)

ポイントサイトの規約によっては、ポイント獲得後すぐにクレジットカードを解約した場合、不正行為とみなされたり、ポイントの返還を求められたりするリスクが示唆されている場合があります。具体的な期間は明記されていないことが多いですが、一般的にはポイント獲得から半年〜1年程度は保有し続けることが推奨されています。ポイント獲得後すぐにカードを解約してしまうと、将来的にそのポイントサイトの利用に制限がかかるなどの不利益を被る可能性も考慮すべきです。

ポイント獲得後の賢いカード管理・活用方法

ポイント獲得後もそのクレジットカードと適切に付き合っていくためには、いくつかの選択肢と考慮すべき点があります。

サブカードとしての活用を検討する

メインで利用しているカードがある場合でも、ポイント獲得したカードをサブカードとして活用することを検討できます。例えば、特定の店舗やサービスでの利用でポイント還元率が高い、特定の優待がある、といった特徴があれば、その用途に限定して利用するのも良い方法です。全く使わないよりは、年に数回でも利用することで、利用実績を積み、年会費無料条件を満たし、カードの存在を意識し続けることにつながります。

年会費の条件を再確認し、必要に応じて判断する

年会費が発生するカードの場合、次年度の年会費請求前に、そのカードを保有し続ける価値があるかを冷静に判断する機会を設けてください。年会費以上のメリット(付帯サービス、ポイント還元など)があるか、今後も利用する可能性があるかなどを考慮し、必要であれば解約も選択肢に入れることになります。ただし、前述の通り、ポイント獲得後すぐに解約することのリスクも考慮に入れる必要があります。

解約する場合の注意点

もしカードを解約することを決定した場合、解約手続きはカード会社に連絡して行う必要があります。単にハサミを入れて使えなくするだけでは解約にはなりません。また、公共料金やサブスクリプションサービスの支払いにそのカードを登録している場合は、事前に支払い方法の変更手続きを完了させておく必要があります。解約後も念のため、しばらくは利用明細に引き落としがないかを確認することが推奨されます。

まとめ:ポイント獲得後の管理も計画的に

ポイントサイト経由でのクレジットカード作成は、賢く利用すれば大きなメリットを享受できます。しかし、ポイント獲得はプロセスの一段階であり、その後のカードの取り扱いも同様に重要です。ポイント獲得目標を達成した後も、以下の点を意識してカードと向き合ってください。

ポイントサイト経由で得たカードも、ご自身の信用情報に関わる大切な金融資産の一つです。目先のポイントだけでなく、長期的な視点を持って適切に管理・活用していくことが、安心してポイント活動を続けるための鍵となります。