ポイントサイト経由のクレジットカード申し込み 審査の仕組みと通過への正しい理解
はじめに:なぜポイントサイト経由でクレジットカードを作るのか
ポイントサイトを経由してクレジットカードを申し込む方法は、通常の申し込みよりも多くのポイントを獲得できるため、非常にお得な手段として広く知られています。これは、クレジットカード会社が新規顧客獲得のために広告費を投じ、その一部がポイントサイト(厳密にはASPという仲介業者を介しますが、ユーザーからはポイントサイトとして見えます)を経由して利用者にポイントとして還元される仕組みによるものです。
しかし、このお得な方法に興味を持ちつつも、「ポイントサイト経由だと審査に通りにくいのではないか」「審査で何か特別な判断がされるのではないか」といった不安を感じる方もいらっしゃるようです。特に、クレジットカードの審査についてはブラックボックスのように感じられ、不安に拍車をかけることもあるかもしれません。
この章では、ポイントサイト経由でのクレジットカード申し込みにおける審査について、その仕組みと、ポイントサイト経由が審査に与える影響、そして審査を通過するための正しい理解と注意点について解説します。
ポイントサイト経由は審査に不利になるのか?気になる疑問を解消
結論から申し上げますと、ポイントサイトを経由してクレジットカードを申し込んだこと自体が、クレジットカード会社の審査において不利になることは基本的にありません。
クレジットカード会社は、申し込み者がカードを利用した際に、その支払い能力があるかどうか、過去に金融事故を起こしていないかなどを基に審査を行います。この審査基準は、ポイントサイト経由の申し込みであっても、カード会社の公式サイトから直接申し込んだ場合であっても、原則として変わりません。
では、なぜポイントサイト経由だと審査に通りにくいのではないかという不安が生じるのでしょうか。それは、ポイントサイト経由で多くのポイントを獲得したいという意欲から、短期間に複数のクレジットカードに申し込んでしまうケースがあること、そして、審査落ちした場合にポイントが付与されないという「ポイントを獲得できなかった」という結果だけを見て、ポイントサイト経由が悪かったのではないかという誤解につながることが主な要因と考えられます。
クレジットカード審査の仕組みとは
クレジットカード会社が行う審査は、主に以下の点を総合的に評価して行われます。
- 属性情報: 申し込み者の年収、勤務先、勤続年数、居住形態、家族構成など、返済能力に関わる安定性を示す情報です。
- 信用情報: 申し込み者の過去のクレジットカードやローンの利用履歴、返済状況などが記録された情報です。この情報は、信用情報機関という第三者機関(日本では主にCIC、JICC、KSC)に登録されており、クレジットカード会社は審査の際にこれらの機関に照会を行います。過去の延滞や債務整理などの金融事故情報(いわゆる「ブラックリスト」情報)は、この信用情報に登録されます。
- 申し込み内容: 申し込みフォームに入力された情報そのものの正確性や、キャッシング枠の希望金額なども考慮されることがあります。
これらの情報に基づき、各クレジットカード会社独自の基準でスコアリング(点数化)が行われ、発行の可否が判断されます。
ポイントサイト経由が審査に与える影響
前述の通り、ポイントサイトを経由したという経路そのものが、審査の有利不利に直結することはありません。クレジットカード会社が知りたいのは、申し込み者の返済能力と信用力であり、どこからアクセスして申し込んだかは、その判断に直接関係しないためです。
ただし、間接的に影響を与える可能性のある要因として、以下の点が挙げられます。
- 多重申し込み: ポイントサイトで高還元案件を複数見つけた際に、短期間に複数のクレジットカードに一斉に申し込む行為です。これは「申し込みブラック」と呼ばれる状態を引き起こす可能性があり、信用情報機関にその申し込み情報が登録されます。クレジットカード会社は信用情報機関への照会でこの情報を確認できるため、多数の申し込みがあることは、お金に困っているのではないか、といった疑念を抱かせ、審査に不利に働くことがあります。
- 申し込み情報の不一致: ポイントサイトからクレジットカード会社の申し込みページへ遷移した後、入力する情報がポイントサイト登録情報と異なっている場合など、情報の正確性が低いと判断される可能性があります。情報の不正確さは、審査において不利に働くことがあります。
審査落ちの主な理由と対策
ポイントサイト経由であること以外で、クレジットカードの審査に落ちてしまう主な理由は以下のようなものが考えられます。
- 信用情報に問題がある: 過去のクレジットカードやローンの延滞、債務整理などの金融事故情報が信用情報機関に登録されている場合、審査を通過することは極めて困難になります。
- 多重申し込みをしている: 短期間(一般的には1ヶ月〜6ヶ月程度)に複数枚のクレジットカードやローンに申し込んでいる場合、審査に通りにくくなります。
- 申し込み内容に不備や虚偽がある: 入力ミスや、年収を偽るなどの虚偽申告は、審査落ちの直接的な原因となります。
- 収入が不安定または低い: 申し込み者の年収や勤務形態(正社員かどうか、勤続年数など)が、希望するカードの審査基準を満たしていない場合です。
- 既存の借入額が多い: 他社からの借入(カードローン、キャッシングなど)が多い場合、返済能力が低いと判断されることがあります。
- 過去にそのクレジットカード会社で問題を起こしている: 過去にそのカード会社との取引で延滞などがあった場合も、審査に不利に働くことがあります。
- スーパーホワイトの場合: クレジットカードやローンの利用履歴が一切なく、信用情報が全くない状態(特に若い方以外)も、信用力を判断する材料が少ないため、審査が慎重になることがあります。
これらの理由の多くは、ポイントサイト経由かどうかに関わらず発生するものです。審査落ちを防ぐためには、ご自身の信用情報を健全に保ち、計画的に申し込むことが重要です。
もし審査に落ちてしまったら?
残念ながらクレジットカードの審査に落ちてしまった場合、ポイントサイト経由で申し込んでいたとしても、原則としてポイントを獲得することはできません。
ポイントサイトの案件におけるポイント獲得条件は、「クレジットカード発行完了」や「カード発行後〇〇円以上の利用」など、「カードが正常に発行されたこと」を前提としている場合がほとんどです。審査落ちの場合、カードは発行されませんので、ポイント獲得条件を満たさないため、却下条件に該当することになります。
また、審査に落ちたという事実は、信用情報機関に一定期間(通常6ヶ月間)登録されます。この情報が残っている間に別のクレジットカードに申し込むと、その審査にも影響を与える可能性があります。そのため、審査に落ちてしまった場合は、すぐに次の申し込みをするのではなく、最低でも6ヶ月間は期間を空けることが推奨されます。
審査通過の確率を高めるために
ポイントサイト経由でクレジットカードを申し込む際に、審査通過の確率を高めるためにできることは、通常のクレジットカード申し込みと変わりません。以下の点に注意して取り組みましょう。
- ご自身の信用情報を確認する: 不安がある場合は、信用情報機関に情報開示請求を行い、ご自身の信用情報を確認することができます。
- 多重申し込みを避ける: 短期間に複数のカードに申し込むのではなく、本当に必要なカードを厳選し、1枚ずつ、間隔を空けて申し込むように計画しましょう。
- 申し込み情報は正確に入力する: 氏名、住所、生年月日、年収、勤務先などの情報は正確に、正直に入力してください。
- キャッシング枠は0円または少額で申し込む: キャッシング枠を希望すると、その分審査が厳しくなる傾向があります。特に必要がない場合は、キャッシング枠を0円で申し込むことを検討してください。
- 既存の借入を減らす: 可能であれば、他のローンやキャッシングの残高を減らしてから申し込むことで、返済能力に関する評価が向上する可能性があります。
- 良好なクレジットヒストリーを築く: 現在お持ちのクレジットカードやローンの支払いを期日通りに行うことで、良好な信用情報を積み重ねることができます。
まとめ:審査を理解し、賢くポイントを獲得するために
ポイントサイト経由でのクレジットカード申し込みは、仕組みを理解し、注意点を守って行えば、非常にお得にカードを発行できる方法です。ポイントサイトを経由したこと自体が審査に不利になることはありませんが、多重申し込みなど、ご自身の行動が審査に影響を与える可能性があることは理解しておく必要があります。
クレジットカードの審査の仕組みを正しく理解し、ご自身の信用情報に気を配りながら、計画的に申し込みを行うことが、審査を通過し、無事ポイントを獲得するための鍵となります。不安を感じていた方も、この記事を通じて審査への正しい理解を深め、安心してポイントサイト経由でのクレジットカード作成に挑戦していただければ幸いです。